No.006「第5話「キャンペーンでの出来事」



今回は私が高校生3年生の頃に体験した「キャンペーン」での出来事をお話しし
ます。

当時私のアルバイトしていた「舞浜の巨大テーマパーク」では、各部署ごとにゲ
ストの多いシーズンに合わせて、キャンペーンが展開されます。そのキャンペー
ンは、ゲストの多いこのシーズンでも、ゲストがパークで安全に楽しむことができ
て、混雑していてもサービスの品質を損なわないことが条件です。

具体的には、このパークの運営理念でもある「4つの鍵」をテーマに、各セクション
でそのテーマにあったキャンペーンを行うのです。各セクションでは、セクションの
責任者がキャンペーンリーダーを選出して、そのリーダーが中心となり展開していく
のです。
 
【「4つの鍵」とは、スタッフが働く中で、日々どれを優先して行動すればよいのか
 を決めた基本のようなものです。】

キャンペーンが始まる2ヶ月ぐらい前から、キャンペーンミーティングが開かれ、リ
ーダーとセクションの責任者が中心となり、自分の所属しているセクションに合うも
のを考え実施されます。

私の所属していたセクションでは、在籍しているスタッフが高校生のため、キャンペ
ーンリーダーは、セクション責任者の生重さんと宮外さんでした。

それは夏のキャンペーンのことでした。


それまでも色々なキャンペーンを経験してきましたが、今回も私は正直「キャンペー
ンをやったからって、なにかが変わるもんでもないよなぁ〜」的な発想でした。

そしてある日、私たち数人のスタッフが生重さんに呼び出されます。

「今度の夏のキャンペーンは、君たち3年生にとって最後の夏になるから、一緒に内
 容を考えてきて欲しいんだよ」

「……ということで、香取は"安全"、鉄也は"礼儀正しさ(親しみやすさ)"、明日香
 は"ショー"、不二子は"効率"これがテーマね。来週までに考えてきてね」

考えてこいと言われても、なかなか考えられるものでもありません。私たちは仲の良
いほかのスタッフも交えながら考えてみることにしました。しかし、当時高校生の私
たちが集まって一緒に考えようと言うのにはやはりムリがありました。

すぐに遊んでしまって、結局何も決まらないまま……。
それで出た結論は、「とりあえず、集まってもしょうがないから、一人で考えよう」
でした。(惨敗)

それから次の勤務まで考えてはみたものの、なかなか良い案が浮かびません。だって
私の題目は"安全"ですよ!!普段使わない頭をフル稼働して考えたことと言えば、思い
つかなかったことの理由だけ……。


そんなこんなで、結局何も案のないまま勤務の日がやってきてしまいました。


-勤務当日-

いつも通り勤務が終了し、もう一人の責任者である宮外さんが僕らを集めます。

「どうみんな!!今回のキャンペーンの内容、考えてきてくれた?」
「ハイ!!」(私を除いたみんなの返事)

「それじゃあ、ちょっとミーティングしましょう」(一同事務所へ移動)
「じゃぁさあ、考えてきたものを発表してみて!!誰でも良いよ!!」

最初に発表したのは、不二子でした。

「テーマが"効率"だったので、ロープダウンの練習項目を作って、各自その項目をキ
 ャンペーン期間中にちょっと早く来て練習するって言うのはどう?」
【ロープダウンとは、パレードが終了時に機材を片付けることです。】

「練習することで、なにの効率を高めるの?」(宮外さん)
「ハイ。ロープダウンが早くできれば、ゲストが他の施設を楽しむ時間が増えるでし
 ょ、だから効率につながるかなって思って……」

「でもよ、そんなの何秒しか変わんないじゃん。それじゃぁ意味ねーよ」(私)
「でも、その何秒かでクローズ間際にアトラクションに1つでも乗れるゲストが増え
 るかもね(^o^)」(宮外さん)

「じゃぁ次の人?」

「私はテーマが"ショー"だったから、ゲストもスタッフも一緒にショーを楽しむって
 ことで、手拍子を全員でやる。それと、パレード前のPRを良くする為に、毎回朝
 礼で誰かがPRを前に出てやるっていうのはどう?」(明日香)
「毎回PRやるって行っても、それで全員がうまくなるわけねーじゃん」(私)

「そうかな、人のPRを聞いてみるのも勉強になるでしょうね。それに新人スタッフ
 のお手本にもなるしね(^o^)」(宮外さん)

「じゃぁ次ぎは?」

「はい。僕は"礼儀正しさ(親しみやすさ)"だったから、良く来てくれましたってこ
 とで、握手したり写真をたくさん撮ってあげたりって言うのはどうかなと考えまし
 た」(鉄也)
「お前よ、握手ってどうやってすんだよ。気持ち悪がられるよ!!」(私)

「写真を撮ってあげるのもいいよね。それに握手も求められたら嬉しいかもね」(宮
 外さん)

「では最後に香取さんの案を聞きましょう?」

「えっ俺ですか?……」

ついにぜんぜん何も考えて来なかった私の番がやってきてしまいました。

「実は……」
(全員の目が怖い)

「お前今まで散々人が考えてきた案にいちゃもんつけといて、考えてねーとか言わね
 ーだろうな?」(鉄也)
「バカ、ちゃんと考えてきてるって……」

「じゃあ早く言えよ」

「だから……、安全を守ろう!!だよ」

「……はぁ?」(一同)

「安全を守ろう!!」

「具体的になにやるんだよ」
「それは、これから考えんだよ」
「お前な……」

「はい喧嘩しない。香取さんは具体的にどうやったら安全が守れると思うのか一緒に
 考えましょう」

宮外さんはそう言って、他のメンバーを帰してくれました。
そして宮外さんが二人になったときにやさしく教えてくれました。

「香取君、ミーティングは話し合いをして何かを決めることなんだよ」
「さっきのミーティングでの香取君は普段と違ったよね?」
「何がですか?」

「うーん。なんとなく、自分の思うようにならないから他の人の意見を潰そうとして
 いたように見えたの。どう、そうじゃなかったかな?」

その通りでした。私は自分が何も考えてこなかったことで、無意識のうちに人の意見
を潰して結局自分が一番だと言うことを強引なまでに示そうとしていたのです。

「生重さんが言っていたよね。高校生最後のキャンペーンだからって。本当なら私た
 ちがキャンペーン内容を決めて、それをみんながやることでOKなんだけど、それ
 じゃあ、あまり達成感を得られないだろうって。それでみんなにも考えてもらった
 んだよ」

「……すみません」

「香取君がリーダーなのはみんなわかってる。でも今のままじゃわがままなだけにな
 っちゃうよ。考えてこれなかったのはしょうがないんだから、それは正直に言って
 、その上でみんなから出た意見をより良い方向へもっていくのが本当のリーダーだ
 よ」

「ここには評論家は要らないんだよ。必要なのはいつも前向きに考えて"行動できる"
 チームなんだよ」

ごもっともでした。当時の私を振りかって見ると「何でも自分が中心になっていない
と気がすまない」いくら人の意見が良いものでも、いったん人の意見を否定してそれ
でみんなの注目を集めようとしていた、ただの"わがままな評論家"でした。

その後、みんなに謝って一緒に考えてもらうことにしました。実はみんなで一緒に考
えてもらうことが、当時の私にとっては"負け"のように感じていたのです。

自分のことを中心に考えることで、チームとしてキャンペーンを成功させようと言う
意思がなかったのですね。

この後何度もミーティングを重ね、"安全"では機材取扱上の注意する点を標語として
作成し、毎朝礼で復唱することが決定。

"礼儀正しさ(親しみやすさ)"では、スタッフをチーム分けし、毎日シャッターを押
した数と、握手の回数を記録して、トップのチームには責任者のポケットマネーで買
った賞品。(残念ながら私のチームは優勝できませんでしたが……)

"ショー"では、全パレードルートでの手拍子の実施。(これが結局運営部で賞を取る
こともでき、ゲストからも賞賛のお手紙をもらうことができました)

"効率"では、チーム分けしたスタッフごとに、ロープダウンの練習を行うことでどん
なにパレードのスピードが速くなってもついていくことができました。
こうして、キャンペーンは大成功することができました。

今でもミーティングになると、当時の宮外さんが教えてくれた「ミーティングに評論
家は要らない」ということを思い出します。

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2005年06月15日 00:25 |メールマガジン(バックナンバー) | トラックバック(6) コメント(0)



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