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ひまわり甲子園 2019

昨日は、今年で8年目を迎える福島ひまわり里親プロジェクトの年一イベントひまわり甲子園の1日目でした。
この福島ひまわり里親プロジェクトは、明日で8年目を迎える東日本大震災の後、福島の僕の仲間達が立ち上げた、福島を元気にしようと言うプロジェクトです。
福島は皆さんがご存知の通り、福島第一原発が爆発して、目に見えない放射能と言うもんが降ってしまい、8年経ってだいぶ規制は解除されたものの、まだちょっと帰れない場所もあり、当時は大混乱でした。
そんな中、ひまわりは除染効果があるって話を聞いて、それならひまわりの種が沢山必要になる。また同時に障がいを持っている方達が働く作業所では、福島県産の食材(こんにゃく)を作って販売していたけど、売れなくなり仕事がなくなってしまった所もある。
ひまわりはひと粒の種から、太陽に向かって真っ直ぐに背を伸ばし、夏には大きな花を咲かせて、秋にはひとつのひまわりから沢山の種が取れる。
そうか、作業所の人達にお仕事として、種の袋詰をしてもらい、その種を全国で販売しよう。そして、それぞれの土地で花を咲かせてもらい取れた種を福島にお繰り返してもらって、その種で福島中をひまわりでいっぱいにして除染に役立てれば、一石二鳥だろうと始めたのが、ひまわりの種の里親さんになってもらう、福島ひまわり里親プロジェクトなんです。
はじめた当初は様々な問題がありました。
福島のひまわり種なんて、日本全国に放射能を撒き散らす気か⁉(福島産ではないのですが)とかのお叱りを受けたり、なかでも一番ヤバかったのは、はじめて1ヶ月ぐらいして、種も全国で沢山の人達が買ってくれて、起動に乗り始めた矢先、農水省からひまわりに除染効果は科学的根拠がないと発表された時でした。
プロジェクトの根幹を揺るがすこの発表から、メンバー全員が、終わったと思いました。払い戻しも誠心誠意させて頂いて、このプロジェクトをおしまいにするしかない。作業所の皆にも、せっかくお給料が払えたのに……。申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
しかし、全国の里親さんからの反応は、真逆のものでした。
科学的根拠なんてどうでもいい。
私はこの種で必ずひまわりを咲かせて、種を送ります。だからプロジェクトを止めないで欲しい。除染どうこうじゃなく、この種は私達県外の人間と福島を繋ぐ、“絆”の種なんです。だから続けて欲しい。必ず送った種で、来年福島をひまわりでいっぱいにしてください。
そんな励ましの声ばかりでした。
プロジェクトを始めた、メンバーが気づかなかった、この絆と言う繋がり。ホントに嬉しかったそうです。
そんなプロジェクトを8年間続ける中で、全国で沢山のキセキのような物語が生まれました。その発表会が昨日のひまわり甲子園でした。
その中で、沢山の感動を頂いたので、ひとつのエピソードを紹介しますね。
それは長野県にある里親の「養護老人ホーム尚和寮」さんでの出来事です。
養護老人ホームと言う場所には、精神的に心に病を抱えていて、自宅では生活が難しいお年寄りの方がいらっしゃる場所だそうです。
そこにいらっしゃったのが、旦那様に先立たれ、何をするにも前向きにはなれずに、自殺願望の強いAさんでした。
事あるごとに、「死にたい」「死んで楽になりたい」「死なせて欲しい」と繰り返すAさん……。
そんなAさんでしたが、ひまわりをきっかけに変わって行きます。
職員の方が見つけてくれた、ひまわり里親プロジェクト。このホームで、ひまわり咲かせてみようと、一人で雑草だらけの中庭の場所を耕し始めました。
するとAさんが、何してるの?
と、興味を持ってくれたのです。
ここにひまわりの種を植えて、花を咲かせて、秋にはその花から沢山種をとって、福島に送り返して、福島でまたひまわりを咲かせてらうのよ。Aさんも一緒にやらない?
そこから、Aさんはその職員の人と一緒に、「この雑草を抜いていいの?」
「そうそう、こっちも抜こうね」
って言いながら、毎日ひまわりが咲くのを楽しみにしていきます。
その職員の人が朝出勤すると、今まで見たこともないような笑顔出駆け寄り、「ひまわり咲いたよ‼」って言ってくれたそうです。
その後も、ひまわりの種を一生懸命に収穫して、福島に届けてくださいます。
それまで生きる希望も見つけられず、ただただ死にたいと口にしていたAさんは、このひまわりがきっかけとなり、今では「ひまわりはまだ? 送った種は届いたのかな?」って、少しづつ前向きに変わられたそうです。
発表でその職員の方がおっしゃってくれた言葉が印象的でした。
「この福島ひまわり里親プロジェクトは、ひまわりの種を通した、心のセラピーです」
人の心はちょっとした事で、壊れてしまいます。それでも、ほんの小さな種のひと粒が、壊れた心を包んでくれて、癒やしてくれるんですね!
僕はこのプロジェクトを、これからも本気で応援していこうと思います。
昨日はありがとうございましたm(_ _)m
NPO法人 チームふくしま 
福島ひまわり里親プロジェクト
042-563-7472
https://www.sunflower-fukushima.com/