「下町のバレーパーキング?‼」

これは僕が体験したご近所のスーパーマーケットのちょっとイカしたサービスのお話です。
そのスーパーは、地域密着でご近所の冷蔵庫的な、下町にあるスーパーオオゼキさんです。
ご存知の方も多いと思いますが、僕の住んでる下町には、ホントに助かる日常になくてはならないスーパーなんです。
いつも行くとびっくりなのが、店内の清潔さから始まり、レジのスタッフの応対が素晴らしいんですね‼
夕飯前のスーパーでは、店内もお客さまで溢れんばかり、当然レジには長蛇の列が何列にもなります。並んでるお客様も並びながら、レジの応対に目が行くわけですが、レジスタッフの笑顔から始まり、手際のいいレジさばきは、思わず見惚れてしまうほど。
当然中にはイライラしてそうな人もいますが、そんなお客様を見つけるなり、目配りしたり、時には「お待たせして申し訳ありません」と言いながらも、手は商品を次から次へと袋に詰めているんです。
一部のレジスタッフだけが、そんな感じなら驚かないのですが、全てのレジスタッフのそうなんです。みんな忙しい時ほどイキイキとしてるんですよね〜。
ホントにどう教育をしたらそうなるのか、僕は興味津々です。更に、夕方のピークを過ぎた頃に行った時には、自分のレジのお客様列が解消さらるやいなや、大きな声で『こちらのレジが空いています』と笑顔で手を上げながらインフォメーションしたり、レジの前に立って、会計のお客様を呼び込んだり、お待たせしないように、全員が全員アクションを起こすんです。
もし自分がレジ担当だとして、ビークの忙しさが一段落したら、自分のレジの列がなくなった瞬間、ちょっと休憩なんて思って、わざわざお客様を呼び込むなんて……。
そんな素敵なスーパーオオゼキさんですが、僕が一番びっくりしたのは、嫁のママチャリの前後に子供を乗せて、夕飯のお使いに行った時のことです。
下町のスーパーですから、まぁチャリンコ率は高い高い(笑) お店の前の駐輪スペーはもうチャリンコでぎゅうぎゅうです。『あら〜止めらるのかなぁ』と思ったその時でした。
「お客様、よかったらこちらへ」
見ると警備員の方です。
誘導された所に行くと、僕の心の声が聞こえたかのように
「こちらでお子さんを降ろして頂いていいですか?」
「あっはい。ありがとうございます」
僕が子供たちをママチャリから降ろすと。
「自転車はこちらでお預かりしますね‼」
と、言って僕の乗ってきたママチャリを動かし、ギュウギュウに詰まったチャリンコを左右に避けて、ママチャリを駐輪。鍵をかけて笑顔で戻って来るんです。
「お待たせしました〜‼」
鍵を渡してくれました。
更に、お使いを終えて、子供たちを連れてお店の前の駐輪所に行くと、僕らに気が付いたさっきの警備員が笑顔で近づいてきます。
「ありがとうございます。
自転車お持ちしますので、鍵を貸していただけますか?」
「あっ、はい‼」
「どちらの自転車でしょう?」
「あっ、その時自転車です」
「はい、それじゃあココで待っていてくださいね」
僕の乗ってきたママチャリを引いてきて、スタンドを立てて止めると。
「私が商品お持ちしますので、お子さんを先にどうぞ‼」
そう言って、買い物した袋を片手に、もう片方の腕でママチャリが倒れないように支えてくれました。
子供たちを乗せて、袋を受け取りお礼を言うと、笑顔で手を振りお見送り。
「ありがとうございました。
またね〜、バイバイ〜‼」
これに子供たちも嬉しそうに答えます。
こんな下町に、高級ホテルのような“バレーパーキング‼”……自転車の(笑)
町のスーパーマーケットです。
お客様の多くは子供を連れたママさん達です。買い物袋を片手に、子供を自転車に乗せるのも結構大変です。それを手伝ってくれる警備員スタッフ。
この日、チャリンコバレーパーキングをしていたのは、何人かいた警備員の方の一人でしたが、日が経つに連れ現在はほとんどの警備員スタッフがしてくれています。
きっと、あの警備員の方を見て、他の人達も真似するようになったのか、あの警備員の方が、みんなに教えてできるようになったのか。真実はわかりませんが、かゆいところに手が届く、ちょっとイカしたサービスでした。
一連の事を体験している、うちの子供達ですが、兄弟でオオゼキごっこしようって、言いながら、娘はレジ係の元気なお姉さん役、お兄ちゃんはバレーパーキングをする警備員役になって、遊んでました。
やっぱり子供達は大人の何気ない後ろ姿を観てるんですね〜‼